壁打ち

感想、考察、日記、メモ等

20240128(ASMRを観ることの癒し、”完成”に至る疑似体験)

ASMR系の、スライムを色々する動画を最近見ている。

 

youtu.be

 

こういうの。

 

 

僕は元々料理(特にお菓子)とかミニチュア・プラモの造形とか、「なんかいい感じにキレイな空間」「なんかいい感じに道具が揃っている環境」でモノづくりをする動画が好きだ。

 

自分で何かを作るのも好きだけれど、それには初期投資や色々な手間が発生する。

日常生活を送るスペースと分けるとか、作業を好きなタイミングでやめられないとか、時間的にも空間的にもそこまでする余裕がない。

学生くらいまでは実家住みだったし時間もそれなりにあったし色々できたけれども、道具を揃える資金は無かった。

 

 

もう(金はないが、それなりに自由が利く)大人になったので、費用面に問題はない。

けれどもそれを洗練された、少なくとも自己満足の域まで使い通せるかどうか。

1,2回触って終わりかもしれない、それどころか何も手をつけずに終わるかもしれない。

 

(昔から進研ゼミを放置してしまうタイプ、序盤は張り切るけど熱意が続かない人間だった。無職時代に資格の勉強をしていてわざわざ教材まで買ったくせに、それも途中で放棄してしまった。自分の金だから進研ゼミよりはマシだけれど…

実際、秋頃に買ったグレイスカルピーと造形用ヘラも放置されている。幸い開封していないし時間経過で固まることもないので、また一年後くらいに粘土欲が高まったら触りはじめるだろうと思う。)

 

 

そういう気力がないけどなんとなくゲームや画面を眺めるだけでは収まらない時がある。脳がむずむずするというか、作業したいという欲求みたいなものが。

 

最近そういう状態で知ったのが上記の動画だった。

パン屋さんとか陶芸とかされていたんだろうか、スライムを捏ねるのがとても上手だし、

その捏ねている様子を一人称的な視点で見られることで、「脳のむずむず」が収まるような感覚がした。

 

 

 

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今までASMR(耳かきとか)はあまりピンとこないというか、

シチュエーションボイスとかはストーリー性があるけれど、そういう音自体の良さ、耳の快感が…とかクセになる…とかがよくわからなかった。

 

強いていうなら「サクサク、バキバキ」系の音が好きかもしれない。

自分のよく食べすぎる原因としても多分「何かを嚙みたい=バキバキ脳に響く音が欲しい」のかもと思った。これからは惰性で何かを食べ続けそうになったら、こういうASMRを聴くと気が紛れるだろうか。試してみる。

 

 

多分僕自身が、視覚情報処理優位で音声情報に弱い鈍感な耳だからピンとこなかったのかもしれない。電話も得意じゃないし、複数人が同時に会話している環境だと自分と会話している人の話以外も混入してきてしまう。

 

無職から1年後くらいに仕事を始めた時、周りの人の雑談がとても早口で聞き取れなかったのを思い出す。実際のところは慣れれば聞き取れるし、早口というより音声会話そのものが久しぶりだったからだと思った。

声も掠れていたし支離滅裂でどもっていたと思うが、だんだん日常会話に支障ないくらいの話し方にはなった、一応。

 

 

 

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僕は視覚的にも見応え?のあるというか、一人称視点的に疑似体験できる感じのASMR動画が好きだ。

「私とあなた」ではなく「私=あなた」になって自己投影して、必要な道具ときれいな机と十分な技術力のある腕でモノづくりの過程をなぞり、完成させる。

 

それでなんとなく報われたような気持ちになる。ああ、ちゃんとゴールできてよかったと。

 

 

僕個人の方でも趣味の作業は色々としているのだが(度々ゲームの誘惑に負け、時間を奪われているけれど)、

やっぱりゴールは果てしなく遠いし、毎回多少なりとも準備は必要だし、その時気乗りするかしないかが気まぐれなので余計に見通しが立たない。

仕事のように締切もないし、誰かに見てもらえるほどのものでもない。だから気負わずともよいのが楽でいいのだが、タスクとして脳内にずっと滞留しつづけることもある。

 

早く終わりにしたい。早く解放されて次に進みたい。早く「過去」として積み上げてしまいたい。

 

 

…………

だから、こういう動画を撮るのは並々ならぬ手間と時間と費用の投資が必要なのだ。

僕はどんな動画でも、作った人(あるいは陰ながら編集等をしている補助スタッフの人)のことを尊敬…というか、そういう苦労を乗り越えてきたというだけですごいと感じている。

 

それらに視聴数は関係なく、とにかく動画を切り貼りしたり文字を入れたり演出したりするのって、本当に大変なのだ。それを”完成”まで持っていける人はすごい。

僕は色々挫折しすぎて無駄になってしまったものを沢山持っているから、余計にそう思う。

 

 

 

そんな感じです。

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