壁打ち

感想、考察、日記、メモ等

20231119(『アルセウス』、ウォロという人物のこと)

アルセウスペルソナ5のネタバレがあります。

 

ネタバレ前にポケモンの近況を少し。

 

図鑑埋めをぼちぼちやっているのですが、色違いとかもできればほしいな~(色違い厳選するほどではない)という感じで、

その上であった方がいいのが「大大大発生」だと思うのですが、

このサブクエ、山麓エリアであと一か所調査するという所で発生しなくなってしまい、行き詰っている。

(村に戻ったり一日経過させたりして、一応通常の大量発生は起こるんだけれども。。。)

 

個人的には通常の大量発生でもだいぶお腹いっぱいというか、一匹一匹捕獲するか戦うかしてけっこう疲れることが多いので(図鑑タスク埋めには役立ちますが)、

タイミングあった時にでも進める~くらいの気持ちでいいのか…いいんだろうか…となっている。

 

 

 

======

アルセウス、ウォロ&ギラティナ戦までクリア。

最初は何も対策せずできるか試したかったとはいえ、アイテムすら散策時セットみたいな状態になってたので(整理忘れてた)普通にギラティナ①で負けた。

 

マルチアップとげんきのかたまりを用意して再戦したら、またウォロ戦からになって驚いた。まあそれはそうか。

今度は倒せた(一軍のタイプバランスがそれなりに良かったのと、全体的に同レベル〜少し上くらいまで育ってたからか)。

 

アルセウスで初めてハードな「ポケモンバトル」になって、つまり僕にとっては久々の正統派ガチバトルで、やってみると面白かった。

普段のバトルは大体6匹手持ちの人じゃないし、回復は終盤の人物しか使ってこないので後ろめたさがあったが、本気で当たってもOKな奴がきたぞという感じ。

 

 

ウォロが変容するのは…

まあ、攻略見てるときに普通にネタバレを見かけても気にしない人間なので知ってはいた。

 

けれど何か、今までのプレイ体験?からの一つのイベント戦として通して見ると、結果的にすごく好みな奴だった。

ただの奇妙な見た目とハイになる系の裏ボスだと思ってたけど、それよりもう少し多面的というか。

 

 

======

僕がこのブログを公開しはじめてからまだ一年経っていないけども、

元々はこいつに似た奴とその作品の考察について書くつもりだった。

 

(だから、ブログを立てた日と実際に記事を公開した日は大きく離れている。

当時初めて書いた内容は既に削除して、下書きにも残ってない。)

 

こいつと似た人物というのは、ペルソナ5明智吾郎だ。

 

 

======

二人の共通点というか、個人的に好きな人間の描写の話になるが、

 

僕はのらりくらりしつつ要所ではしっかり決める、そつなくこなすタイプの人物が、

その仮面(それが自己の表向きの一面なのか、全く一から作り上げた偽の姿かは問わず)を引き裂くシーンが好きだ。

 

今までノーマークだったのが、こういう描写を通してはじめて好き以上の存在になってしまったり、

しかしウォロもそうだったが、その仮面を剝いだ以上、もう関わることはできないという風な展開になるので、喪失感…………という状態になる。

 

 

ーーーーーー

ペルソナ5の時には、その描写自体がネタバレ&比較的発売間もなくプレイしていたので、同時期にフォロワーさんがプレイしてたりしていたこともあり、

一人で誰にも語れず「。。。。。。」になっていた。

明智退場後も勿論クリアまではプレイしたが、なんか……世界がモノクロのままストーリーが進んでいくような感覚だった。

 

それでも、自分の意志を曲げてまで主人公サイドに加わるとか、

彼の過去に積み上げたものを保持しながら生き残るベストな選択肢はなかったから、(プライドとして、過去の自分に対する誠意として、そこは妥協してほしくなかったから)

その場で散っていくのが一番美しいという意味では完成されていた。

 

 

余談だが、彼は2体のペルソナ「ロビンフッド」と「ロキ」を持っていて、

『ロキは後から獲得したペルソナであり、生得的なロビンフッドの方を大事に育てて主人公に出会っていれば何らかの進化先があったのでは?』

……という感じの考察をしていた、気がする。

当時はもっと完璧で体裁のきちんとした考察記録場所にしようと思っていて、色々こだわるうちに気力が尽きて放置していた。今もメモはどこかにあるかもしれない

 

 

======

ウォロについて。

第一印象としては「よくある謎の人物、終盤にボス関連で味方か敵になるタイプの優男」という感じで……。

基本的に正統派なイケメンだ!厨二的存在だ!となると斜に構えがちなので(僕が)

いつか裏切るんだろうな、どうせ……という感じで見ていた。

 

(実際中盤くらいに調べものしててネタバレを見てたので、結局裏切ることはあらかじめ知った上でのプレイになった。

何度も言うが僕はネタバレ気にしない方で、スクショや概要を見てたとしても実際に自分のデータでムービーを見たり戦ってみないと印象が違ったりして、それも趣だと思っている。

ネタバレ配慮はするけども、自分のゲーム体験としてはそういうの含めての巡り合わせだと思ってるので……)

 

たまにバトルになった時の、ニヤッとした顔が普段より治安の悪い雰囲気がしてよかった。黒幕というか、やんちゃな兄ちゃんみたいな。

 

 

======

本人が(無意識の囚われや思い込みも含め)拘っている情報、本人にとっての核心で繊細な部分というのは最後に明かされるものだと思う。

ウォロは「自分は古代シンオウ人の血を引く者」というのが、(アルセウスに認められる可能性が高いという期待もあり)一番の拠り所だったのではないか……とか。

 

 

(彼がプライドの高い、少なくとも内心誇り高き人物でありながら「商人」であるのは、情報を集めるためというのがまあ順当な理由だと思うが。

メタ的に考えると、「血族を意識している人間が」開拓時代の世界観で「土地を持たない商人」であるというのは……

彼は不満を感じつつも手段のためその地位に甘んじていたのか、純粋に効率主義者として商人を騙るのが適切な手段だと思ったのか。

あるいは、その地に根差した民でありながらそうならざるを得ない事情があったのか。

 

ラストのまとめ方が分かるまで触れないでいたのですが、

コンゴウ団とシンジュ団という比較的古くから住む集団×2&新たに他の土地から訪れたギンガ団、という3つの集団の構成にしたのは上手いなと思っていて、

アイヌ民族と和人の関係性とか付随する社会問題をそれとなく回避しながらエッセンスを抽出しているな……という感じで見ていた。

※あくまでもゲームのモチーフとしてガワだけ参考にしたかった、という意味では中途半端に問題提起するよりは誠実かと思います。僕個人としては。

 

なのでウォロの言う「古代シンオウ人」というのが出てきて、また新たな要素を織り込んできた……と感じた。

これは多分、コンゴウ&シンジュよりさらに昔の話なのでは。

具体的には言いませんが、「古代よりその地に生きていたが」「今はどこにも所属しない、固有の土地を持たない」「商人」というのが、別の地域を参考にしているのかも……と邪推せずにはいられなかった。

 

※あくまでも僕個人の浅い憶測です。あと「商人」のイメージも古い価値観のやつという前提の話です。)

 

 

======

ウォロの話の中で「つらいことがあったとしても~」みたいな部分があり、コイツもつらいこととかあるんだ……になってしまった。

なのでそれなりに生い立ちで苦労している気がするんですけれども。

 

そういうことを一切他人に明かさず、まるで飄々とした人物であるような感じだったのが突如、

「それも全て計算で、お前が今目の前にしている光景こそが私なのだ」という

今までのフラストレーションの放出に近い、

夢の実現を前にした姿がなんか……惹きつけられてしまう。

 

本人は「夢に肉薄しているこの瞬間の自分こそが、本物の自分だ」と思っている(気がする)のだけれども、

ただ、その自分の夢を叶えるための前段階があまりにも長いと、仮面としての人格も彼の一部になってしまっている気がする。本人が認めるかはともかく。

 

その上で、長年付き合ってきた仮面を無理矢理引き裂いて不可逆なほどに打ち捨てて、

「これこそが本物の私である」と認識している姿がとてつもなく痛々しくもあり、

切実であるというか。

今までその仮面で生き抜いてきたので、それを反故にする「背水の陣」であって。

 

時間の積み重ねの重みを感じて、いいですね……と思った。(どういう立場?)

コギトさんのいう「情念」というのがこれでしょうか、滲み出てていい。

 

 

======

彼はどうなるのか。

 

多分もう、遺跡探索や神話も純粋な気持ちでは楽しめないでしょう。

それらは夢への過程の一部でありながら彼の趣味でもあったのですが、夢が打ち砕かれた今となっては嫌でも絶望がついてくる。

 

イチョウ商会には戻らないでしょう。仕事熱心なわけでもないし、彼の気持ちを分かち合う人は過去にも将来にもいない。

 

ギリギリ会う可能性があるとして、コギトさん。

けれどもギラティナとの共謀が破れた以上、彼女に何か聞いたところで

これ以上打つ手が無い、

少なくとも人間という定命の存在ではアルセウスと巡り合えない、刺し違えることも難しい……というのは、

誰よりも神話や伝承を調べ尽くした彼には自明でしょう。

 

 

自壊するのか。

 

少なくとも彼の末路は、主人公のような未来ある少年少女に見せるには酷すぎる、とコギトさんは思ったのだと思います。

忘れろというのは、覚えていればあの時彼をどれほど痛切に、決定的に打ち負かしてしまったのか理解してしまうからなのかもしれない。

 

 

 

 

 

そういう人物が好きだ、という話でした。

以上です。